バルセロナでのトラックセッションは新時代のクルマということもあり、グラウンドエフェクト、18インチタイヤ、ポーポシングなど新たなキーワードが聞こえてきた。これらのキーワードを生み出したのは新しいコンセプトのクルマだ。そのコンセプトとは前方のクルマへの追従を容易にし、コース上での接近戦を増やすことだ。そのコンセプトがバルセロナで体現されたのか見てみよう。
シャルル・ルクレールは追従性に関して次のようなコメントを残していた。
「前のクルマについていくのは1秒から3秒のギャップはついていけるし、0.5秒から1秒はあまり変わらないけど、0.5秒以内に近づくのはもっと楽になっているよ。」
と追従性について改善されていることを明かしている。
一方でジョージ・ラッセルは
「前のクルマに追いつくのは簡単になっているけど、スリップストリームの効果は薄れているようだ。ストレートの最後で抜けるかどうかはわからない。間違いなくスリップストリームは減っているんだ。」
追従性はルクレールと同意見のようだが、スリップストリームの効果は減少しているというのだ。
他車に接近する時間が減ることでオーバーテイクのチャンスが増えるかもしれないが、鈴鹿やアルバートパークなどDRSゾーンが短いサーキットではDRSだけでなくスリップストリームの効果も必要なので追い抜きが逆に難しくなっているかもしれない。
これからテストが行われるバーレーンでは長いストレートでストップアンドゴータイプのサーキットなので、オーバーテイクの難易度が上がることの評価は難しいだろう。当初設定されたコンセプトがどのサーキットでも通用するのか、今後の新時代マシンの挙動に注目したい。
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