ここまで7戦中6勝と圧倒的な強さを見せているメルセデスだが、F1.comがその秘訣をW11の進化から探っていたので紹介しよう。

TECH TUESDAY: A close look at the W11 upgrades that show how hard Mercedes are pushing to stay ahead | Formula 1®
Mercedes may be dominating the 2020 Formula 1 championship, but as Mark Hughes explains in this week's Tech Tuesday, the team are not resting on their laurels a...
メルセデスはベルギーGPで今シーズンで1番大きなアップデートをエアロパーツに対して持ち込んでおり、その範囲は多岐に及んだ。特に目立ったのは、バージボード付近のアップデートだ。近年、このあたりの空気の流れは非常に繊細で、いかに効率の良い流れとフロントからの乱れを整えるかで全体のエアロバランスが決まるエリアなので、各チームは細かいパーツを入れてなんとかコントロールしようという意思が強く現れている。ベルギーでは特に直線スピードとセクター2でのコーナリングのためにある程度のダウンフォースも必要なドラッグとダウンフォースのバランスが取れた空力が必要になる。
そんな中メルセデスはバージボードの分離を5つから4つに減らし、全体のサイズも小さくなっている。これで空気抵抗を減らし、直線スピードを稼ぐ狙いとしている。さらにF1.comでは次戦からPUの予選モードが禁止になることにも触れ、エンジンによるパワーが減る代わりに、空力でその減速分を補おうとしているのではないかという見解も示している。
このようにシーズンの流れに合わせて進化を続けるメルセデスは、先頭をリードし続けるにふさわしい開発の努力が注ぎ込まれていることが窺える。それはもちろん、良いベースがあってこその為せる技であるが、これも一つ一つの抜かりない積み重ねであり、その努力が徹底できていることがチャンピオンチームとしての強さであると感じられる。今回の努力を見ると、今後も高速サーキットが続く中で、まだしばらくはメルセデスの強さが光ると思わざるを得ない。
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