ピレリのマリオ・イゾラがイギリスGPでのタイヤの相次ぐパンクについて、見解を述べた。3台が終盤にパンクするという事態にピレリはどのように考え、今週のレースに臨むのか、彼の考えを見てみよう。

12周目にセーフティカーが入ったことで、通常であれば、18から20周目で交換するところを、全員がタイヤ交換しなければならない状況になったんだ。セーフティカーラン中は内圧も下がって、リスタート時には再び上がるようにはなっているんだ。
リスタート時に高速コーナーを回ると急激に大きなエネルギーがタイヤに加わるので、タイヤの限界を見極めなければならないんだ。そして実際のテレメトリーを見てみると、タイヤへの入力は非常に高かったよ。
結論としては、セーフティカーとそれに伴うスティントの延長によって、トレッドの減少を早めて、最終的には内圧の低下に至ってパンクの症状となったんだ。タイヤを見ると、パンクをしてもサイドウォールはあるべき位置にいたので、トレッドリングが壊れたことが分かる、これは典型的な完全摩耗の症状なんだ。
今週末のレースでは、コンパウンドが柔らかくなるので、スティントも短くなるはずだ。グロージャンはミディアム(C2)で36周したけど、彼のタイヤは完全に終わっていたね。それから考えると、C2は30周を越えるあたりで苦しんでくるはずだ。
https://www.autosport.com/f1/news/151064/pirelli-tyres-not-at-risk-for-second-silverstone-race
今週末の70周年記念GPを前にして、イゾラはこのように語った。イギリスGPで起きたケースは、偶然12周目に入ったセーフティカーとトラックポジションを重視する戦略が重なって起きた事象と考えている。
70周年記念GPではタイヤが柔らかくなることで、自然とスティントも短くなるという見方がされているが、各チームはどのように戦略を組むのかは見どころだ。特に今年は、チームが持つセット数は共通で完全にピレリが指定しているため、レースでのメインタイヤとなるハード(C2)やミディアム(C3)の残し方は金曜日から注目ポイントとなる。
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