F1ニュース日記 -ウォルフが考える今年の独走体制。メルセデスが望む戦いとは

 メルセデスはここまでの3戦でPPと優勝を独占している状態で、コンストラクターでは2位のレッドブルと66ポイント差になっている。この独占的な状況について、トト・ウォルフが語っていた。

Mercedes not to blame for Formula 1 dominance - Wolff
Mercedes Formula 1 team boss Toto Wolff says it's not the team's fault that it is dominant, stating that the 2020 season will not be 'a walk in the park'

 一強は2010年代のレッドブルや、2000年代前半のフェラーリのように、F1の歴史の中で存在していた話だ。でも我々は素晴らしいライバルたちと戦うのが楽しみだ。もちろんレーシングポイントのように果敢に挑戦してくるものもゲームの一部だと考えているし、マクラーレンやルノーだって昔のように強い姿を取り戻すことを願っているんだ。FP1から予測不能な状況となることを願っているけど、今の状況を見ればそれも簡単ではないんだ。

 その中でも我々には重要な目標があるんだ。それは毎レースできる限りベストなところで完走して多くのポイントを稼いで、チャンピオンシップを獲ることだ。ハンガリーではレッドブルが週末を通して苦しんでいたが、レースでは素晴らしいクルマを持ってきた。あれがグリッド上で治したクルマとは思えないくらいにね。レース中のギャップが問題ではないんだ、ドライバーズポイントを見ればルイス(・ハミルトン)とマックス(・フェルスタッペン)の間には30ポイントしかないから、1回でもリタイアしたらすべて水の泡だ。我々も前に突き進むしかないんだ。

https://www.autosport.com/f1/news/150845/wolff-mercedes-not-to-blame-for-formula-1-dominance

 このようにウォルフは1回のレースのギャップを見るのではなく、今のチャンピオンシップの状況を見れば手を緩める必要がないという主張を見せている。これまでの3戦を振り返ってみると、フェラーリはシュタイアーマルクGPで1周目で同士討ちでリタイアとなり、レッドブルもオーストリアGPで2台ともにノーポイントで終わっている。もちろん、レーシングポイントやマクラーレンは頭角を現してきて、フェラーリやレッドブルを上回っていることは稀なことではなくなってきている。

 メルセデスだけでなく、上位でレースを終えているチームを見ると、当たり前だがレースを完走し、自分からレースを終えるような真似は決してしていないということだ。メルセデスが強いと言われるのは、もちろんクルマの良さもあるが、ポイントの取りこぼしのない確実性が要因と考えられる。

 この3戦でリタイアを喫していないチームはメルセデスとマクラーレンという状況で、そういう点でもチーム自らがメルセデスに置いていかれている様相が強い。また過酷な3連戦が今週から始まるが、各チームは改善を施し、どこまでリタイアを減らせるか一つの注目ポイントとなるだろう。

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