先週、シーズンもまだ1戦しか終えていない段階で、今年の最終結果を待たずに来年のルノーのシートにフェルナンド・アロンソが座ることが決まった。しかしその裏では、F1のシートを狙ってF2で戦うルノースポールアカデミーの周冠宇やクリスチャン・ルンガーにとっては、しばらくアロンソにそのシートを譲る格好となった。この状況となったことに対して、ルンガーがAutosportの中でその心中を語っていた。

正直言って僕は来年のF1のシートに対してチャンスがあるとは思ってもいなかったよ。スーパーライセンスも持っていないし、モンツァまで決断を待たないことは分かっていたからね。
それでも僕はF2で4位以内に入ってスーパーライセンスを取らないといけないんだ。フェルナンド(・アロンソ)が来年から帰ってくるけど、僕は彼の契約が1年なのか2年なのかそれ以上なのか分からないんだ。
でも僕にとっては自分の仕事に絶えず集中して、将来良いものがもたらされるようにするだけだよ。
https://www.autosport.com/f1/news/150570/lundgaard-no-expectation-on-shot-at-2021-renault-spot
一方で、ルノーのシートを管理する代表のシリル・アビテブールは次のように語っている。
フェルナンドの復帰によって、ルノースポールアカデミーへの関心が削がれることを周りは気にしているかもしれないが、実際はそんなことはないね。
パンデミックが起きたことによって、シーズンの開始が遅れて、結果的に周冠宇やルンガーのパフォーマンスを見極める時間が短くなってしまったんだ。とにかくこの2人に対しては真剣に考えているよ。彼らがF1に上がれるタイミングで、我々の計画が明るみにでるだろうけど、フェルナンドやエステバンにせよ、アカデミードライバーたちに多くの成長の機会をもたらしてくれるはずだよ。
https://www.autosport.com/f1/news/150570/lundgaard-no-expectation-on-shot-at-2021-renault-spot
ルンガーは先週のシュタイアーマルクラウンドでF2初優勝を収めて、周を上回りチャンピオンシップで2位につける好調ぶりだ。来年のF1のシートはお預けになったものの、自分の仕事に集中するというその言葉通りの活躍をまだ4レースながら見せてくれている。一方で周も、オーストリアラウンドではトラブルによって優勝を逃したものの、シュタイアーマルクラウンドでは、レース1で3位、レース2でも4位と好調をキープできている。まだ6ラウンド残されているF2だが、彼らがチャンピオンシップをかき回すことで、ルノーの首脳陣を悩ます姿が見られることを期待したい。
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