いよいよ今週3日からF1が開幕する。去年の最終戦、アブダビGPからおよそ7ヶ月、2月に行われたバルセロナテストからも5ヶ月が経過した今、開発も最小限に行われる中で進んできたが、レッドブルとフェラーリにはすでにアップデートの情報が行き交っている。そこでは今回は、ここまで流れているアップデートの情報を整理して、それぞれの戦い方を見ていこう。
今年は8月に予定されていたシャットダウン期間が前倒しされ、さらにそれはPUマニュファクチャラーにも適用されることになった。ホンダもその対象となったが、ホンダのHRDーSAKURAに関しては従来通り8月に操業を止める代わりに、4月から5月に関してはGW期間を利用して部分的に止めていただけだった。そして、オーストリアでは、バルセロナテストで使用したスペックから、アップデートすることを決めている。ホンダの山本雅史マネージングディレクターはこのPUをSpec1.1と称している。それはレースを行なっておらず、テストも十分にできていないため、本来のSpec2には至っていないという見方をしているからだ。アップデートの具体的な内容は明かされていないが、F1.comでは少しのパフォーマンスと信頼性の改善がされているという見方がされている。

オーストリアは高地で、ストレート成分が多いサーキットだが、このアップデートによってホンダPUの位置が見えてくることになりそうだ。
レッドブルのライバルとなるのが、フェラーリだが彼らもオーストリアに向けて、開発の方針を大きく変えると報じられている。

特に空力面での方針転換が大きく、オーストリアで従来のパッケージの評価に専念するそうだ。そのためオーストリアでの2戦はバルセロナテストの時と同じパッケージを使い、ハンガリーから新しいパッケージで比較が取れるように準備をしているとのことだ。今年は特にPUのアップデート回数に制限がかけられているため、正確かつ迅速な適用が求められるので、戦略的なアップデートが見られることになる。バルセロナテストの段階では、最速であるように見られていなかったフェラーリだが、この戦略的なアップデートが成功するかは、ハンガリーGPを見るまでは分からないことは頭に入れておきたい。
しかし今年はまだ8戦しか計画されておらず、今年は最終的に何戦開催されるかも分からない状態だ。そのため、序盤での獲得ポイントがチャンピオンシップに大きく影響するため、序盤でのアップデートの扱いが勝負の分かれ目と言えそうだ。レッドブルの積極的な投入か、それともフェラーリの慎重に投入するアップデートが勝つのか、新たな要素がチャンピオンシップ獲得に大きく左右するシーズンになる。
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