F1ニュース日記 -開幕に向けて実車で準備を進める各チーム

 各チームは7月の開幕にむけて具体的な準備を進めている。先日各所で報じられていたのは、各ドライバーが実車を用いてテストをしているということだ。

Mercedes and Ferrari set for private tests as they ramp up preparations for F1 return | Formula 1®
The sound of a Formula 1 engine will once again reverberate around a race track as early as next week, with Mercedes planning a two-day private test at Silverst...

 特にメルセデスはシルバーストーンで2018年マシンを、フェラーリが同じく旧式のマシンでテストをすることが決まっており、2月のテスト以降地球上で聞かれていなかったF1サウンドが地上に戻ってくる。

 他にもランド・ノリスがカーリンのF3マシンを使って走行を実施している他、ケビン・マグヌッセンがカートに乗って準備を進める様子もSNS上に流れてきている。

 しかしこのニュースを見ていても、やはり実車の走行テストが行える上位チームと下位チームの差ははっきりと出ているように感じる。このコロナ禍でレースが半年以上にわたって開催されていないため、各チームは大きな経済的なダメージを受けており、実車は持っていてもサーキットの貸し切りや、物資の移動、人的リソースが豊富でないと、実践的なテストは実現しない。

 そしてこのテストを実施するのとしないのとでは、ドライバーの実戦感覚も大きく異なることだろう。また肉体的にも自宅では鍛えられなかった首も、マシンに乗ることで初めて適切な負荷を与えることができ、実施しないチームよりも早くコンディションを合わせこむことができ、多くのメリットを持つ。そして結果として特にシーズン序盤の結果に大きな影響をもたらすことになるはずだ。

 つまり開幕前にテストを実施できないチームは、既にハンデを抱えることになるが、今回のテスト実施の発表を宣言したチームの中にレッドブルが含まれていない。レッドブルの場合は、経済的にも不安な要素もなく、サーキットも開幕の地レッドブルリンクが使用できるはずだ。もしかすると秘密裏でこの辺りの準備を進めているかもしれないが、今の状況を見て側から考えると不安要素にはなる。

 このテストの効果は、開幕してから明かされることになるが、既に今シーズンの戦いは我々の見えない中で始まっており、いよいよ緊張感が高まってくる段階へと入ってきたことをこのニュースが知らせてくれた。

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