5月29日、ウィリアムズはタイトルスポンサーのロキットと主要スポンサーのロックドリンクスとの契約解除を発表し、自身のチーム売却も検討していると発表した。
ウィリアムズは2019年の利益損失によって一連の経済活動の見直しに入ったとF1.comは報じている。2018年と2019年の収入を比較しても、1300万ポンド(約17億3000万)の減収となっており、非常に厳しい状態だということだ。

一方で、Autosportは新たなスポンサーを今後3、4ヶ月の間に見つけたいということを報じている。その中でのコメントをみると、ウィリアムズの今後に対しての姿勢が明かされていた。

父フランクはいつもビジネスと従業員を第一に会社を引っ張って行きました。そしてその精神は今も受け継がれています。またフランクも私たちと同じように、できる限り戦いを続けたいと思っています。
新たな契約を模索している理由は、チームに収入をもたらし、2021年から始まる新しいレギュレーションへの対応を行うため、最良の結果をもたらすためです。
私が今日ここに座っているのは、将来に対して再び成功を収められると自信を持っており、今の状況を変えられると信じているからです。
https://www.autosport.com/f1/news/149684/williams-wants-to-find-new-investment-by-summer
今回のスポンサー解除とチーム売却の検討はあくまでも昨年の経済的損失が主な理由として報じられているが、未だ1レースも開催されていない2020シーズンの開幕遅れがそれに拍車をかけたと考えられる。
しかし、ウィリアムズ側はあくまでも今回の措置については「正しいタイミング、手法で行っている」ことを主張しており、決して緊急的なものではないとしている。
2022年にレギュレーションが大きく変化するため、早急に開発に着手しなければまた次の時代も苦難な状況となることは明白だ。しかし、最近のウィリアムズのチーム運営を見ると、2019年の開幕前テストの初日にクルマを間に合わせられなかったり、マルティニやロキットといったタイトルスポンサーを付けても、いずれも5年以上の契約には繋がっておらず、安定的な関係を築けていない状況をみると、今後の運営に対してどうしても不安が残る。そのような周囲の不安を払拭するためクレア・ウィリアムズはこのようなコメントを残したのだろうが、果たして結果でそれを証明することができるのか、注目していきたいところだ。
具体的にどれくらいの企業と交渉しており、クレア・ウィリアムズがいう3、4ヶ月での契約締結にどれだけの現実性があるかは分からない。しかし名門チームを少しでも継続させるために、より良い条件が見つかり存続できることを願うばかりだ。
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