世界中で猛威を奮うCOVID-19の影響で、来年からの予算制限を当初の175百万ドルから145百万ドルへ厳しくすることは、このブログでも何度か触れているが、予算制限だけではなく他のレギュレーションに関しても、開発コストを抑えるための検討がなされていることがAutosportで報じられていた。

F1 News: F1 set for vote on aero handicap and open source ideas
Radical rules including an aero development handicap system and the use of open source parts in Formula 1 could be approved later on Friday as teams vote on a p...
「これ以上の予算制限は、人的リソースの犠牲なしでは達成できない」とフェラーリのマッティア・ビノットは語っていたが、実際マクラーレンなど、フェラーリよりも規模の小さいチームはさらなる救済策を求めてさらなる計画を推進させようとしているとのことだ。
それは、さらなる開発コストの抑制のために、シャシーに対するトークン制度も設けることが検討されている。また各チームの格差を埋めるために、空力開発においてのハンディキャップを設けることも検討されているということだ。それは規模が小さいチームに対してはCFDや風洞の稼働時間の拡大の容認の可能性も議論されており、より小さいチームが存続できるように様々な取り組みがなされているということだ。
そして本日5月22日にもそれら検討内容が各チームの投票によって承認される見通しとなっている。詳細はFIAからの発表を通して明らかとなるが、今F1は少しでも多くのチームを存続させるため、競技規則の変更も余儀なくされている状況だ。
空力パーツの共通化によって、F1のこれまでの特徴とされてきた開発力が損なわれる懸念もあるが、今のこの状況を乗り切るためには、我々ファンも一定程度それを受け入れる必要があるだろう。そしていつか、元のF1の姿に戻れるように期待したいところだ。
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