F1ニュース日記 -2年越しのラブコールが叶ったマクラーレン

 セバスチャン・ベッテルのフェラーリ離脱の発表がなされてからF1のドライバーマーケットが大きく動いている。カルロス・サインツがベッテルが離れたシートに座ることが決まった。そしてサインツが空いたシートに座るのは、ダニエル・リカルドとなった。今回は、リカルドが遺跡を決めた時の心境と、マクラーレンがなぜリカルドを呼ぶことになったのか、その背景を見ていこう。

 まずリカルドは自身のTwitterでこの移籍を発表するにあたっての心境を述べていた。

 ルノーには僕を受け入れてもらったし、スタッフと時間を共にすることができ宝本当に嬉しかったよ。僕らはまだ終わってはいないし、今年またグリッドに戻るのが待ち遠しいよ。僕の次のチャプターはまだ始まってもいないから、まずは力強くこのシーズンを終わらせよう。

https://twitter.com/danielricciardo/status/1260858985923526656?s=21

 マクラーレンに加入することに対しては、コメントを控えているが、レッドブルから離脱するときに、ルノーが1番に迎え入れてくれたからこその感謝がそこにはあった。そしてルノーとして今求められている中団トップの座を獲得するために全力で戦う姿勢を見せており、昨年期待された結果を残せなかったことに対する責任感も感じる。

 ではリカルドを迎え入れる立場となったマクラーレンは、どのような理由で彼と契約を結んだのか。マクラーレンのCEOであるザック・ブラウンがその胸中をSkysportsのインタビューで明かしていた。

 僕らは数年前からダニエルのファンだったんだ。我々が彼を見逃した感じにもなって、結局ルノーに行ってしまったんだけどね。でもカルロスと別れることになった代わりに私たちは7回の優勝を果たしているダニエルを迎え入れることになったよ。これで2021年はランドとダニエルのコンビネーションでエキサイティングになるはずだし、2020年ももちろん良いラインナップで戦えるよ。

 我々はカルロスとオフシーズンの間に今後の契約について話し合ったよ。それにダニエルとも彼がレッドブルを離れてから距離を近くして話をしていたんだ。そこではチームとの関係や、クルマについても話していたよ。カルロスに関していえば、父親やマネージャーも含めてチームと強い結びつきがあったんだ。アンドレアス(・ザイドル)も含めて冬の間にこの話をしていたし、今回のシーズン開幕前の発表は私たちにとって特に驚くことではないよ。

 リカルドとは彼がレッドブルを離れてからコンタクトを取っていたことを明かした。それだけマクラーレンにとって魅力的な人材であり、2年越しのラブコールが叶ったと言えるだろう。リカルドも優勝ができるチームから離れて、一旦はルノーに入ったものの、ワークスチームとして納得のいく結果や成長が得られなかったのが今回の契約に繋がったと考えられる。「いつかはルノーで表彰台に乗ってシューイだね」とNetflixのドキュメンタリーで語っていたリカルドだったが、現実は甘くはなかった。

 昨年のマクラーレンを見ればコンストラクター4位を最終戦を待たずして確定させ、ブラジルでは3位表彰台に上がった。さらに予選のパフォーマンスを見ても両ドライバーが14レースでQ3に上がる安定した結果を残している様子を見れば、リカルドにとっても優勝に戻るのに最適なチームと考えることができるはずだ。

 表彰台へのカムバックが期待されるリカルドだが、まずはルノーでそれを果たし、マクラーレンに入った時より高い場所に立てるか、彼の復活に期待がかかる今シーズンから2021年にかけての戦いになりそうだ。

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