F1ニュース日記 -リカルドの推しドライバー その2

 ダニエル・リカルドの推しドライバー紹介は前回に続いて後半も見てみよう。

 4人目に挙げられたドライバーはロベルト・メリだ。メリはリカルドが初めてヨーロッパに来た時の2007年にイタリアF4で一緒にレースをしていた。翌年はバルテリ・ボッタスとユーロカップで戦うことになったが、リカルドにとってはメリの方が印象に残っているということだ。

 その理由は彼のドライビングスタイルにあるという。マックス・フェルスタッペンのようにクルマを操り、常にオーバーステアで滑らせながら走るフォーミュラルノーのクルマに対してのタイヤマネジメントが素晴らしかったと明かしている。

 メリはF1にいたのは2015年のわずか1年だったが、彼が持つ意外な特徴に気付かされた。残念ながらメリはクルマには恵まれることなく、そのテクニックが注目されることはなかったが、ジュニアフォーミュラでのタイヤマネジメントが良かったことを考えると、今のF1でも通用するスキルが備わっていたことが伺える。

 リカルドが挙げる最後の推しドライバーはジェンソン・バトンだった。リカルドとバトンが直接対決するシーンはほとんど見られなかったが、バトンの戦いにはリカルドの記憶に鮮明に残っていた。

 ジェンソンは2011年にチームメイトだったルイス(・ハミルトン)で対等にやりあってランキングで上回ったんだよね!例えばあの年の鈴鹿ではルイスに勝ったし、レースペースも凄まじかったよね。彼のピークは2011年にあったと思うよ。それに完全なウエットでも無い、ドライでも無い中途半端なコンディションではいまだに彼がベストだと思うよ。2011年のカナダは僕がキャリアを始めた2戦前のことだけど、間違いなくF1のベストレースの一つだね。

 実際にレースでやりあったことは無いものの、尊敬を持ってバトンの思い出のレースについて語っていることを考えると、リカルドにとってはヒーローの一人なのかもしれない。ドライバーとして戦ったからこその目線が充実していて、我々ファンからしてみれば残念なことにあまり記憶に残っていないドライバーにもそれぞれF1ドライバーとして相応しいタレントを持っていることも分かった。我々も今まで以上に目を凝らして、ドライバーたちが持つタレントを見つけた時、新たな面白さに出会えるのかもしれない。

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