F1ニュース日記 -FE代表の提言で考えるF1の分配金

 フォーミュラEの代表であるアレハンドロ・アガグが現在のF1の状況についてコメントしていた。F1の最近の中止や延期の対応を見る中で、FEと比べると後手に回っていることは否めない状況だが、アガグはF1の経済的なシステムについて提言していたので見てみよう。

 まずアガグが触れたのはF1が導入を予定している予算制限についてだ。現在F1は1億5000万ドルの制限を予定しているが、アガグによれば更なる制限が必要だということだ。

 さらにアガグはAutosportのインタビューの中で次のように述べている。

 私は予算制限をさらに厳しく1億2500万ドルにするという話も聞いているが、なぜもっと厳しくしないのかと不思議に思うよ。

 コンコルド協定がまだ定まっていないのは良いことだと思うけど、この協定にはチーム間の不平等を生みかねない。この不平等を思うなら全体のシステムを見直すチャンスだとも思うよ。私は各チームが平等に配当を受け取っていないのに同じレースに参戦しているのは異常なことだ。

https://www.autosport.com/f1/news/149021/f1-should-shake-down-cost-cap-to-75-million

 と現在のF1のシステムや予算の扱い方について不満を述べた。現在のコロナウイルスによる経済への影響を考えると、貯蓄を多く持つチームの方が有利に働くのは当然のことで、F1は予算制限という形で公平性を保とうとしている。

 公平性を保つためには現在年間のコンストラクターズチャンピオンシップの成績によって与えられる分配金の考え方もアガグが提言するように考え直すべきかもしれない。

 2018年の分配金を例にすれば、1番多く受け取ったのはフェラーリで211億円で最も少なかったのはアルファロメオの50億円とおよそ4倍、金額にしておよそ160億円もの差を生み出していた。現状のトップ3と中団チームの格差にある根底はここにあるという見方もできる。もし今後のF1がより激しい接近戦を求めるならばこの差は埋める必要があるように思う。

 この分配金の受け取る金額によっては、撤退を考えなければチームも出てくることになるだろう。20台揃ってのレースを継続させるためには、今後は経済面での救済策もいくつか必要になってくるはずだ。アガグが言うように、様々な面でF1が影響している今、経済的な仕組みを変える局面を迎えているのかもしれない。

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