コロナウイルスによってオーストラリアGPの中止が発表される前、オーストラリアングランプリコーポレーション(AGPC)は来年もしくは再来年での再舗装とレイアウト変更の計画があることを明らかにしていたとAutosportは報じた。これに合わせて、各ドライバーがアルバートパークサーキットのレイアウト変更についてコメントを寄せていた。今回はドライバーの意見と合わせながら、考えられるレイアウト変更のポイントを考えてみよう。

オーストラリアGPがアルバートパークサーキットで開催されるようになったのは1996年からで、以来25年に渡って変わらないレイアウトでレースが行われてきた。25年も経つとクルマは大きく変わり、今や史上最速のF1となった今では、当初ストップアンドゴーと言われていたそのキャラクターに高速コーナーが点在するようになり、予選時の平均スピードは206km/hから237km/hと約30km/h速くなっている。
そうした変化にあって、ダニエル・リカルドやルイス・ハミルトンはこのコースにおけるオーバーテイクの難しさを訴え、レイアウトの変更を希望する意見を述べていた。リカルドは、現在のアルバートパークサーキットを“モナコのようだ“と表現し、変更してほしいポイントとして、コースの幅やターンアングルの変更、ブレーキングゾーンの拡大などを具体的に挙げている。ハミルトンも全長を延ばすだけでも大きな違うを生むだろうと意見している。
最近はダウンフォースの増加に伴い、ブレーキングゾーンも短くなっている。さらに2017年からは車幅も広がったために、コース幅が狭いアルバートパークでは2台が並ぶだけでもギリギリで、オーバーテイクは開催が始まった当初よりも難しくなっている。そのため2018年からはターン12と13の間に3つ目のDRSゾーンを設けた。しかし依然としてオーバーテイクの難しさは変わらないために、このような意見が出てきたのだろう。
では、どのようなレイアウトが考えられるのか、少し妄想をしていきたい。下の画像は、ターン5からターン7までを写した航空写真で、現在のレイアウトを青線で引いている。

私が考えたのは紫の線で、ターン6を延長し、ヘアピン上にすることでよりターン6に掛けてのスピードも増し、ここにかけてのコース幅を拡大することができれば、新たな刺激をもたらすことができるだろう。とはいえメルボルンにはターン11と12のS字の高速コーナーやターン14など最近ではスリリングに見えるコーナーもあるのでそれは是非とも残して欲しいところだ。
今後近い時期に改修の判断がなされることになるだろうが、開幕戦の会場らしくワクワクさせるようなレイアウトであって欲しいと願う。
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