イギリスに拠点を置く7チームは人工呼吸器などの医療機器を今後の患者の増加に備えて、製造に協力することが発表された。

イギリス政府と協力し、不足が見込まれる医療機器の製造を依頼されることとなったが、F1チームがなぜ医療機器の製造をすることになったのか。それは、他の工場ではあり得ないスピードで製品の製造が可能ということと、それを実現させるための技術が備わっているからだと思われる。とあるニュースソースによれば、人工呼吸器はF1の製造にも関わる技術設備が備わっているということだ。しかしどのような設備が役立つのだろうか。
人工呼吸器を作るには、以下のサイトにもあるように様々な機器が必要だ。これが一つでも欠けては人工呼吸としては成立しないだろう。
しかし、F1においては3Dプリンタの技術がかなり進んでおり、簡単なパーツは3Dプリンタで早急に作成し、そのレース週末に取り付けて簡単なテストをするケースも少なくはない。人工呼吸器でいえば、吸入器、空気を通すチューブといったものは3Dプリンタでの作成が容易にできるはずなので、この点に関してF1の技術が強く貢献しそうだ。
実は前にもF1の技術が医療現場に応用されたケースがある。それはF1のピットストップの作業体制を参考にして、新生児の蘇生の手順にも応用されているというものだ。

新生児の蘇生といえば、一刻も争う事態だが、この時の対応においてF1のピットストップ時のコミュニケーションや作業の手順が参考にされたという。この技術が展開されてから既に3年以上が経過しているが、このようにF1の技術が人の命を救う経験ができていることを考えると、今回のケースもきっと役に立つと思う。
今回はF1のシーズンやチームの運営にも大きな影響を受けているだけに、チームとしてもこの状況を何とかして打破するために最大限協力しようという姿勢が、イギリスに拠点を置くすべてのチームが参画していることから伺える。開幕が少なくとも6月以降となった今、早急に事態を終息させるために少しでもF1の技術が活かされて、多くの命が救われることを祈りたい。
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