セルジオ・セッテ・カマラがレッドブルのリザーブドライバーに就任することが発表された。去年、ランキング4位でF2を卒業し、その後の動向に注目が集まっていたが、今回、レッドブルのリザーブへの就任を決めたが、彼がどのような将来を目指しているのか、コメントを含めて見ていこう。

セッテ・カマラはレッドブルに加入することになった気持ちとF2から離れた理由を次のように語っている。
レッドブルファミリーの一員になれてとても嬉しいよ。僕は5歳からF1を見てきて、こうしてレッドブルとアルファタウリと一緒に仕事ができるチャンスが与えられて感謝しているよ。F2には3年いたけど、だんだんと興味が薄れてきてそこに居続けることに価値が見いだせなくなっていたんだ。スーパーライセンスは既に取得できているしね。
https://www.autosport.com/f1/news/148587/exmclaren-reserve-returns-to-red-bull-fold
今年はF2からF1にステップアップするためのシートは特に狭き門となっていて、チャンピオンのニック・デ・フリースや2位となったルカ・ギオットはF1でのレースをひとまず諦めざるをえない状況だった。そんな中でセッテ・カマラがこうしてF1チームとの関係を持続できたことは、我々が思っているものよりも大きな意味を持つだろう。
それは、まず現代のF1が複雑かつ高速化が進んでおり、たとえモータースポーツでドライバー活動をしていてもF1から離れるブランクが大きいほど、適応するのが難しくなっているのが理由として考えられる。例えば、今年1年のブランクを開けて復帰したエステバン・オコンを挙げてみると、テストの1週目は久しぶりのF1の走行に慣れるだけでもやっとのことで、クルマのテストということに集中できなかったという報道も見受けられる。
しかしオコンは2019年シーズンはメルセデスのリザーブドライバーとして多くのグランプリに帯同し、シミュレーターや実車のテストする機会もあった。たとえ年間を通してレースに出れなくても、このような経験は今後のドライバー生活の中で、極限状態での判断能力やセットアップ向上に一役買える可能性はある。しかし今回のデフリースやギオットの例を見るとまだそのような活動を行えるような状態ではなく、F1に進むためのベースの構築が遅れることも危惧される。
そんな中でセッテ・カマラはレッドブルとの契約を結び、F1チームとの関わりを継続し、実車で走行できる可能性を残した。他のドライバーと比べてF1へステップアップする環境としては恵まれていることになったセッテ・カマラだが、一方で実戦走行からは離れることになるので、この1年彼がレッドブルでどのような経験を積み、任された仕事をどうこなすかはステップアップするために重要なことになるのは間違いない。再び2021年からのF1デビューを目指すことになるが、そのデビューに近づけるような瞬間が今年訪れるのか、彼の動きにも一目置くシーズンとなりそうだ。
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