2020 バルセロナテストのデータを見よう 1 -レッドブルとメルセデスは予選でタイトになる?

 今回は先日行われたバルセロナテストのデータを紹介しながら、各チームのテストでの働きぶりを振り返っていきたい。テストとはいえマイレージや去年とのタイムの比較を行うことで、どれだけマシンに対しての信頼性があるかどうか、ポテンシャルがどれだけ上がっているかを推測することができる。しかし、あくまでもテストでのデータなので、タイヤ、路面コンディション、エンジンモード、燃料など未知数の要素が多いためこれをあまり鵜呑みにせず参考程度に見て、「今シーズンはどうなるんだろうなあ」と想像を働かせて楽しみに待つ材料にしてもらえればと思う。

 さてまずは各チームが6日間で走行したマイレージと、その日記録したベストタイムの平均値を見てみよう。

 この表では左から走行距離(km)、ベストタイムの平均値、そして何レース分の距離を走行したのかを表す値(1が1レース分、10であれば10レース分走行したことになる)を示す。

 そして下が同様のデータで2019年のものになる。

 両者の表す数字を比較すると、テスト日数が6日間に短縮された関係から各チームのマイレージは減少方向にあったものの、レーシングポイントとウィリアムズは去年から大きくマイレージを稼いでいたことがわかる。特にウィリアムズは去年最初の2日はクルマの完成が間に合わず欠席していたが、今年は初日にどのチームよりも先にコースインし走行していたことが大きな話題となった。テストで毎日マイレージを稼ぐことは当たり前のことなのだが、去年と比較してもこの数字の変化はチームがハードワークした結晶とも言えるだろう。

 もう一つこの表で印象的なのはベストタイムの平均値だ。去年はバラツキは多いがおよそ1分18秒前後に多く分布していることが分かる。しかし今年はどのチームもC5タイヤを使って予選シミュレーションを積極的にタイムを出していたことから1分17秒台に多く分布する格好となった。後でも紹介するが、これは各チームが去年からマシンに大きな変化点もなく、成熟させてきた効果によるもので、タイムの向上にも繋がっていると考えられる。

 さて次はタイムに注目してみよう。

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