メルセデスは2月14日に新車W11を発表した。そこで語られたメルセデス陣営の言葉を見ていこう。

まずトト・ウォルフは今シーズンの戦い方について次のように語っている。
2020年はどのチームも力を上げて戦ってくるのと同時に、いくらかのリソースを2021年の開発にも割かなければならないのでチャレンジングな1年になるだろう。このバランスが非常に大事で決して簡単なことではないんだ。我々の目標は明らかで、2020年も2021年も強さを保っていることだ。大きな挑戦だけど我々はこのようなことが好きなんだよ。
https://www.mercedesamgf1.com/en/news/2020/2020-f1-launch/f1-mercedes-2020-shakedown-welcome-w11/
今年の焦点は2020年の開発だけでなく、大変革を迎える2021年への対応も重要だとウォルフは語った。2020年への開発に全力を注ぐことは必要だが、その配分が大きすぎると、2021年の戦いに影響することをよく理解できているようだ。
というのも、これまでF1には大変革が訪れた機会があるが、2008年から2009年の転換期には、フェラーリとマクラーレンが2008年の最後までタイトル争いを演じていた影響で、2009年の対応に遅れ、結果として早くから準備を進めていたブラウンGP(ホンダ)が序盤からのスタートダッシュで逃げ切りチャンピオンを獲得した。また、2013年から2014年にかけてもフェラーリとレッドブルがチャンピオン争いをしていたが、2014年の開発に遅れが出て、そこから6年連続でメルセデスにコンストラクターを奪われた。
これまでの歴史からも分かるように転換期に最後までその年の開発に注力していると次のシーズンに対して大きな影響を与え、場合によっては数年間に渡る深い傷になりかねない。それを踏まえてメルセデス陣営とすれば早期決戦を狙って、出来る限り2021年に向けて準備を進めたいところだろう。
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