日曜日のプケコへは快晴となり、夏の強い日差しが照りつけているコンディションだ。ポールポジションを獲得したのはRace 1で6位となったジャクソン・ウォールズだ。ピーター・パタチェクが2位からスタートする。リアム・ローソンは5位、角田裕毅はペナルティがあり、6位からスタートすることになった。
スタートはトップ3はそのままの順位で抜けたが、ローソンが良いリアクションを見せ4位に浮上した。一方イゴル・フラガは行き場を失い6位まで落ちた。角田も混乱があり8位にまで落とした。
残り17周のところでリリム・ゼンデリがトラブルを抱えスローダウンした。
ローソンは再三フランコ・コラピントに対して激しくプレッシャーをかけていたが、最後まで追い抜くことはできなかった。
一方、トップのウォールズもパタチェクに対して0.5秒のギャップで続いていたが、ミスを侵さず自身2シーズン目のTRSで初勝利を果たした。角田は7位でレースを終えた。
ウォールズは「スタートも良くなかったから正直勝てるとは思わなかったけど、他が行き場所を失ったのが味方したね。パタチェクからは2回詰め寄られたことがあったけど、チームからは落ち着いていけ、コントロールできているからと言われていたから、タイヤを傷めないで最後まで走り切ることができたよ」と冷静にレースを振り返り、喜びを語った。
ウォールズはオーストラリア出身の17歳だ。2019年からTRSとアジアンF3、オーストラリアF4に参戦し、フォーミュラでのレース活動を始めている。いずれのレースでも勝利を収めたことがなく、今回のレースで待望の初優勝となった。
今回のレースを見るとパタチェクに対して1秒以内に接近し続けられたものの、チームからの指示を冷静に聞き取り、行うべきことをしっかりできていた印象がある。
まだレースの経験も浅く、彼の強みなどは分からないことは多くあるが、この優勝をきっかけに更なる飛躍があることを期待したい。
コメント