日曜日のハンプトンダウンズも快晴となった。ポールポジションは昨日のRace1で6位となったオリバー・ラスムッセン。フランコ・コリラピントがフロントロウに並んだ。リアム・ローソンは5位、イゴル・フラガは6位、角田裕毅は7位からスタートする。
スタートではレーシングライン側からスタートしたコラピントが好スタートを決めトップに躍り出て、ラスムッセンは2位に下がった。ローソンが芝生に乗りながらも大きくジャンプアップし3位となった。一方カイオ・コレットと角田が接触し、コレットはターン1でコースオフし大きく順位を落とした。角田は4位で順位をキープし、後ろからフラガがチャンスを伺う体制となった。
残り10周のところでアクセル・ノスがヴァン・デル・ヘルムと接触し、グラベルにはまってリタイアした。これによりSCが導入された。
残り6周からレースが再開された。ローソンが完璧なリアクションを見せターン1でラスムッセンを交わした。
ファイナルラップに入る時にはコラピントとローソンのギャップは0.5秒となった。しかしコラピントはミスなく完璧にローソンの猛攻を凌ぎTRS初優勝を飾った。3位にはラスムッセンが入り、角田は4位、フラガは5位に終わった。
コラピントはレース後「速いドライバーを抑えてタフなレースだったけど、最後までコントロールできたからこの結果は嬉しいよ。リスタートはできるだけトウを使わせないようにギリギリまで待っていたんだけどそれがうまくいったね」と、冷静にレースを振り返りながら控えめに優勝の喜びを語った。
コラピントはアルゼンチン出身の16歳だ。昨年はスペインF4に参戦し、優勝12回、ポールポジション9回を獲得しチャンピオンとなっている。5年間のカートの経験を経て、2018年からフォーミュラに挑戦している。
他のドライバーと比べるとまだレースの経験値は少ないものの、今日のSC時のリスタートを見ていると、ホームストレートが長いハンプトンダウンズのレイアウトを把握し、状況を冷静に判断し、スタートを遅らせることで後方のドライバーに対してチャンスを与えなかった。
今日のコラピントのレースは後方から常に1秒以内でフォローされる展開で、楽ではなかったとはいえ、レースの状況を自分で理解しコントロールしているところを見ると彼のポテンシャルの高さを感じられた。まだフォーミュラの経験は少ないが、彼がより多くの成績を残して、強いレースが見られるように応援したい。
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