TRSは舞台をノースアイランドへと移し、後半戦へと入る。ノースアイランドで最初に行われるのはハンプトン・ダウンズだ。上下の勾配が豊富で、高速、低速コーナーも点在するチャレンジングなサーキットだ。
ここでのポールシッターはピーター・パタチェクで自身初となる。パタチェクの横からスタートするのはリアム・ローソンで、偶数列がオンラインとなるため、そのスタートに早速注目が集まる。
後方のグリッドにはイゴール・フラガ、カイオ・コレットがそれぞれ3位と4位に付けた。角田裕毅は9位からスタートする。
スタートではオフライン側からのスタートとなったフラガがホールショットを決めて一気にトップに立つ。ローソンはミスがあり5位にまで落ちた。また後方ではターン2で接触がありSCが導入された。
レースは3周目から再開された。トップ3はクリーンなリスタートを決め、ローソンが4位まで上げる。パタチェクはコレットからの猛攻を凌ぐために必死の防御を見せるが、タイヤをロックアップさせるシーンもあり、決して良好な状態ではない。
レース中盤、ローソンはコレットとパタチェクをそれぞれ交わし、2位まで付けるが、残り9周の時点で3秒差となっていた。フラガはここまでずっと単独走行を続けていたため、タイヤをそれほど消費しておらず、展開を有利に進めていた。
ファイナルラップとなっても両者のギャップは2.4秒でローソンが寄せつくようなチャンスもなかった。そしてフラガはTRSでの初優勝を挙げた。最終的にローソンとのギャップは2.8秒で、前半の展開がフラガを楽にさせていたことが伺える。
3位にはパタチェク、4位にコレットが入り、角田は7位でレースを終えた。
フラガは初優勝のレースを次のように振り返り、純粋な気持ちを語った。
「僕とチームはこれのためにすごく仕事をしてきたし、良い形となって実を結んだからすごく嬉しいよ。この優勝はとても大きな意味があって、ハードワークしたことでこういう結果が得られたから、また次のレースにも集中して良い結果が得られるように頑張るよ」
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