苦難を乗り越えてきたレーシング・ポイントがついに現体制になってから初めて、万全と言える体制で2020年シーズンに挑む。今日はセルジオ・ペレスとランス・ストロールが新シーズンを控えた胸中を語ったニュースを紹介する。

両ドライバーともに、今年のレーシング・ポイントは一味違うことをアピールしている。というのも2018年にフォース・インディアとして戦ってきたチームが、財政難によってシーズン途中からレーシング・ポイントとして再出発を急遽命じられたために、昨年は十分な準備期間も無いままシーズンインした。
その結果、シーズン前テストでは何とかクルマを出すことには間に合ったものの、トラブルが相次ぎ、テスト全体としての走行距離はトップのフェラーリよりも40%少ない3000km弱しか走行できなかった。その影響は最後まで続きコンストラクターでは7位に踏みとどまった。
しかし今年はその苦境を乗り越えて他のチームと同様に、昨年の段階から今年のマシン開発を進めていることから、チームとしては万全の体制でシーズンを迎えることになる。加えてペレスが語っているように今年は昨年からのレギュレーションの変化点が小さく、成長の伸び幅も小さくなるはずだ。そこを逆にチャンスと見て、レーシング・ポイントとして初めて取り組むフルシーズンで、大きな成長を遂げることができれば今後のシーズンにも大きな意味をもたらすことになるはずだ。
さらに今年はペレスが10年目のシーズンを迎え、ストロールも4年目のシーズンとドライバーとしても成熟してきている段階だ。彼らがF1での経験値が高くなってきたからこそ、レーシング・ポイントもクルマの開発に専念できるはずで、この2人が開発において正しい方向に導いてくれることをチームは期待しているだろう。昨年はテストの走行距離も稼げずに苦戦したが、今年はテストからどれだけのマイレージを稼ぎ、シーズン序盤からポイントを稼ぐことができるのかに注目しながら、彼らの成長ぶりを楽しみたい。
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