F2の開幕まで残り2ヶ月となったが、今日ハイテックがF2の参戦を発表した。今回は参戦を発表したハイテックがこれから目指すものを考えていきたい。

まずハイテックのこれまでの成績を振り返ってみよう。ハイテックはイギリスを拠点として、F3をメインとして参戦してきた。過去にはピケ・スポーツとタッグを組んでGP2に参戦した経験もある。
GP3時代の2016年から今のFIA F3に参戦し、去年はユーリ・ヴィップス、レオナルド・プルチーニ、イェ・イーフェイをドライバーとして迎え、ヴィップスが3勝、プルチーニが1勝を挙げた。
ずっとF3を中心としてきたチームがなぜここでF2への参戦を決めたのだろうか。まずはチーム代表のオリバー・オークスの言葉から見てみよう。
2020年に導入される18インチタイヤとF2マシンへのアップデートを学ぶために、2020年のシーズン終了からよりも今入ることに大きな価値があるんだ。もちろんこのタイミングでの参戦は、他よりも不利となることはあるが、我々は挑戦が好きだ。
https://www.hitechgp.co.uk/news/hitech-grand-prix-join-2020-fia-formula-2-championship/
今回の参戦の背景には、今年からどこよりも早く導入される18インチタイヤの影響がありそうだ。ピレリ自体はタイヤのパフォーマンスについて大きな差はないと言われているものの、ドライビングについては影響があると見ているのだろう。
ハイテックはF3チームであったため、大きな目的はドライバーの育成だ。今もレッドブルとルノーの育成ドライバーを受け入れ、次のカテゴリーへのステップアップとして大きな使命を受けて戦っている。そして今回F2に18インチタイヤが導入されることで、F3とF2の間のクルマの仕様差が大きくなることが懸念される。そうなると次のカテゴリーへと進めるために支援するチームが、F2に乗せるためのノウハウも備わらないため、課された役割を担うことができないと考えたのだろう。
そしてハイテックがF2でも上位を狙えるチームとなれば、より育成チームとしての期待も大きくなり、トップチームから育成の依頼が来てチームの運営を健全に行えることができるはずだ。まだドライバーの発表はされていないが、ハイテックとして初のF2参戦がこのシリーズにどんな風を吹かせるのか、注目したい。
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