Race 2は昨日のRace 1の6位からのリバースグリッドとなり、オリバー・ラスムッセンがポール、横には角田裕毅が並んだ。
Race 1では最初にチェッカーを受けたコレットだったが、ウォームアップラップでスタート練習したことで5秒ペナルティを受けて7位に降格した。その結果、リアム・ローソンが6位、カイオ・コレットが7位からのスタートとなった。
角田が完璧なスタートを決めていきなりトップに立った。2周目に入ると、コレットが最終コーナーで壁にヒットし、ピットに戻るもリタイアした。昨日の借りを返したかっただけに、残念な結果となってしまった。
角田はスタートで得た順位に対して、序盤はハイペースでギャップを広げるも、終盤は1秒以内にまでラスムッセンに詰め寄られていた。ラスムッセンは序盤控えめにラップを重ねていて、角田のタイヤが減ってくるところを狙ってきていた。しかし、角田も昨日のコレット同様に、抜けないハイランズのレイアウトを活かして、トップをそのまま守りTRSでの初優勝を飾った。
角田はレース後、「予選がとても悪かったので、レースに集中していた。スタートはとても良くて序盤から中盤にかけてのペースには自信を持っていたよ。終盤は後ろから詰め寄られていたけど、クルマとエンジニアを信頼して、リラックスしてミスをしないようにしていたんだ。初めてのシリーズで新しいクルマに慣れるのは大変で、今も苦労しているところはあるけど、早く慣れて良い結果が残せるように次のテレトンガを楽しみにしたいね」と、クルマを降りてもリラックスした表情で、レースを振り返った。
ラスムッセンは「ポールを取っていただけに、スタートを決められなくて残念だね。表彰台に乗れたことは良かったけど、優勝はできたから悔しいよ。角田に付いていく時にクルマのバランスが良くなくて抜けなかったんだ。Race 3までにこれを治していい結果が残せるようにしたいね」と悔しさを滲ませていた。
角田本人も言っていたが、彼にとって初めてのTRSで、全く未経験のマシンとレギュレーション、ニュージーランドという未知の環境の中で戦い、開幕戦のRace 2で結果が残せたことは彼にとって価値のある1勝だろう。こちらがレースを見ていても序盤に広げたギャップを、縮められる展開ではあったので、伸びしろはまだまだありそうだ。
マシンや環境に慣れていないということもあり、本領発揮とまではいっていないようだが、この5週間の中でどこまで彼のポテンシャルを出すことができるのか、これからの戦いに注目していきたい。
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