今年のF2は2021年からF1での導入に先駆けて、18インチタイヤが採用される。先日、ピレリはモンツァで18インチタイヤのテストを実施し、そのフィードバックについて明かした。

そもそもなぜF2でテストしたかというと、2019年から2020年にかけて、F2はマシンの変更がなく、純粋なタイヤの評価が行えるからだ。F1の場合、シーズン、チームによってマシンの性能は変化するため、データの取得は難しい。13インチタイヤから18インチタイヤとホイールサイズが5インチアップする大変化となるので、ピレリにとっても未知の領域で安全確保のためにも多くのデータを取得しておきたいところだ。そこで今回はF1に先駆けて1年間F2でお試しで導入することにしたと考えられる。
さて、18インチのテストを行なった後ピレリのマリオ・イゾラは「とてもポジティブだ」と新仕様タイヤの好印象を伝えた。ドライバビリティも問題なく、パフォーマンスにおいても13インチタイヤとさほど変わらないようだ。さらにテストを担当したアントニオ・フォコやダビデ・リゴンからは「応答がよく、それも正確でブレーキング時も良い」というコメントも聞こえているようだ。
テストする前ピレリは縁石に対しての耐久性に少しばかり不安な点があったとしているが、テスト後はその不安もなく、ドライバーもこれまで通り縁石を使って走行できるとしている。また、ここまでのテストでは2019年仕様のタイヤと比べてもコンパウンド間のデルタラップタイムやデグラデーションも同じように推移しており、概ね期待どおりの結果が出ているという。ホイールサイズに大きな変化があるとはいえ、何か特別レースに対して影響することは今のところ無さそうだ。
実際にレースをして、予選やレースでのパフォーマンスを見ないとどれだけの変化があるかは我々には分からない。しかしイゾラが語るように「2020年も面白いシーズンになる」という言葉を信じて、3月のバーレーンでの開幕を待ちたい。
コメント