TRS 2020 Rd. 1 Highlands Race 1 レポート

 強風が舞うハイランズで、2020年のToyota Racing Seriesが開幕した。カイオ・コレットがポールスタート。横には昨年の王者リアム・ローソンが並んだ。

 ローソンが1秒以内付ける展開が続いていた模様。(ライブ配信が途中から始まりレース展開がほとんどつかめず。。)角田裕毅は6位についているが、ローガン・サージェントに対して1.5秒ほどギャップを付けられ、すぐにチャンスは訪れない展開だ。

 残り5周のところで、ヘニング・エンクヴィストがスピン、クラッシュ。後ろに付いていたルイ・アンドラーデもスピンするが復帰している。このアクシデントによってSCが導入された。

 SC導入時のトップ10はコレット、ローソン、イゴル・フラガ、リリム・ゼンデリ、グレゴイア・ソーシー、角田、オリバー・ラスムッセン、ピーター・プタチェク、 イド・コーエン、エミリエン・デナーだ。膠着(こうちゃく)状態だったレースも全車が一気に一つのパックとなり、レース終盤になって緊張感は高まった。

 アクシデントがあったエンクヴィストのマシン回収に手間取り、ファイナルラップでようやくレース再開となった。コンマ2秒差でトップのコレットに詰め寄るローソンだったが、抜きどころが少ないハイランズで、たった1周のチャンスでは去年のチャンピオンでもオーバーテイクすることはできなかった。

 ローソンの猛攻を抑えきってコレットが2020年初レースのウィナーとなった。最後は0.262秒差の僅差だった。

 コレットはレース後次のように喜びを語った。

「とてもタフだったけど良いレースだった。ペースもあったしクルマも良かった。最後のSCは嬉しくなかったけど勝てたのは良かったよ。SCリスタートは思うように行かなくて、リアムが後ろからとても接近してプレッシャーを掛けられたけど、うまく対応できたね」

 一方のローソンは悔しさを滲ませながらも、初戦の戦い方について次のように振り返った。

「最後のSCはラッキーだと思って、リスクを覚悟して攻めていったけど届かなかったね。良い結果だと思うよ、スタートも悪くなかったし、その後のペースも良かった。でも長いコーナーの後は付いていくのが難しくて、追い抜くには十分な距離ではなかったね」

 ハイランズはコース幅が狭く、コーナーも次から次へと来るコースのため、オーバーテイクのチャンスは非常に少ない。そのコース特性を活かして、予選では早速ローソンを抑えてポールポジション。その流れでレースでも完璧に抑えきっての勝利だ。

ハイランズの1周のオンボード映像

 コレットはブラジル、サンパウロ出身の17歳で、2018年のフランスF4では7勝を挙げて、昨年からルノー・スポール・アカデミーに加入。そしてフォーミュラ・ルノーユーロカップではルーキーの中で最上位の結果を残しており、これから脚光を浴びるドライバーとなるだろう。このTRSの開幕戦でも早速ローソンと肩を並べて熱戦を繰り広げる姿を見ると、明日からのレースも彼から目が離せない展開となりそうだ。

 Race 2ではRace 1の6位、7位、8位からのいずれかがリバースグリッドとなって、日本時間の8:10から争われる。ライブ配信はmotorsport.tv(有料)で行われる。

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