前回はToyota Racing Series(TRS)のシリーズについて紹介した。
今回は少し一風変わったTRSのレースフォーマットを紹介しよう。
タイムスケジュールとスターティンググリッドの決め方

まずタイムスケジュールは以下のようになっている。
TRSの週末は木曜日から始まり、F1でも3回しか行われないフリー走行がなんと5回も行われる。これは私の勝手な推測だが、TRSにはまともなテスト期間もなく、シリーズも5戦しかないため、その代わりの手当てとしてこのようなフォーマットになっているのだろう。
そして土曜日からは予選が2回、レースが3回行われる。各レースのグリッドの決め方も特殊なので抑えておきたいポイントになる。
まずRace 1のグリッドは予選1回目での順位がそのままグリッドとなる。
Race 2は複雑だ。Race 1でのトップ6、トップ7、トップ8のいずれかがリバースグリッドとなる。これはRace 1後に行われるくじ引きによって、トップ6までがリバースとなるのか、トップ8までがリバースとなるのかが決定するのだ。当然Race 1で1位となったドライバーにとっては、トップ6までのリバースが良いし、逆に7位や8位となったドライバーにとっては、「頼むから当たってくれ!」と祈るシーンが想像できる。(レースそのものはライブ配信されているのだが、残念ながらこのくじ引きのシーンは配信されていないが、たまにドライバーがインスタグラムにその様子を伝えてくれる時がある)このレギュレーションに関しては賛否両論あるだろうが、ドライバー達の素の一面が見られる面白さがある。
Race 3は予選2回目の順位がそのままグリッドとなる。
ポイント制度
TRSのポイント制度もRace 1、Race 2、Race 3で付与されるポイント数が異なる。
Race 1とRace 3では20位までポイントが以下のように付与される。現状のエントリーでは20人が参戦確定しているので、全員にもれなく全レースでポイントが与えられることになる。

Race 2ではリバースグリッドが適用されるので、F2のスプリントレース同様に獲得できるポイントも若干減る。それでも上位15位まではポイントが付与される。

多くのドライバーにポイントが与えられるが、上位にはそれなりの重み付けがされているので、1位や2位の価値がそこまで目減りしないようにも工夫されている。逆に最終戦ともなれば様々な可能性があるため、最後の最後まで目が離せない展開となるはずだ。
いかがだっただろうか。他のレースとはフォーマットが特殊で、初めて見る人にとっては少し戸惑う要素もあるだろうが、これさえ理解できていればよりTRSのレースも一層楽しめることだろう。
次回は今年参戦する注目のドライバーを紹介していく。
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