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ホンダは前シーズンまでは信頼性に悩まされ、パフォーマンスも4つのPUサプライヤーの中でも一番下に沈んでいた。しかし今年は予選、決勝でのパフォーマンスを優先的に対応したことで、2回のポールポジションと3勝を挙げた。それは現場サイドも開発サイドも共にパフォーマンス重視で対応した結果だと、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは語っている。
しかし信頼性の面ではホンダは計画的に4基のPUを投入しないとシーズン通して戦えない状況であったことも認めている。信頼性は昨年から改善されているとはいえ、1レースで10グリッドの降格を受けるのはチャンピオンシップを戦う上でハンデになる。それでも2020年のPUのコンセプトは2019年から大きくは変えないとのことだ。
これまではすべての領域を総ざらいして、広い範囲を一気に解決しようとして煮詰めきらないところがあったようだ。しかし今シーズンではパフォーマンス重視で特定の領域について理解を深めて、問題が起きたときもその領域について詳細に解析できたと田辺TDは振り返る。 この対応で今年はこの結果を残せたのだから、あえてそのスタイルを変える必要もないのは理解できる。
そしてこの良い流れをレッドブルだけでなく、トロロッソにも反映して中団トップへと上り詰めたいのが田辺TDの野望だ。今シーズン、田辺TDの言動を振り返ってみると、毎レースの目標が「4台完走」「4台入賞」と言い続けていた。しかし今年4台入賞が果たせたのはモナコの1回のみだった。ドイツ、ブラジルでのW表彰台にスポットライトが当たりがちだが、実際にはその目標を満足できるほど成果を出たせていないのが現状だ。
まずは信頼性向上がこの入賞の数を増やすことに不可欠なのは間違いない。コンセプトを引き継ぐPUでどこまでそれを伸ばすことができるのか注目がかかる。来シーズンはレッドブルのチャンピオンだけでなく、トロロッソの追撃にも注目し、いったいどれだけの「4台入賞」が見られるのか、楽しみなシーズンになりそうだ。
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