F2ニュース日記 -デ・フリースが貫いた挑戦

 今日紹介するのは今年F2でチャンピオンを取ったニック・デ・フリースについてのニュースを紹介したい。

F2 champion Nyck de Vries almost quit single-seaters in 2017
Formula 2 champion and Mercedes Formula E driver Nyck de Vries says 2017 was a 'key point' in his career as he almost gave up on single-seaters completely

 デ・フリースは2017年からF2に挑戦したが、彼に置かれていた状況は簡単では無かったという。ラパックスからデビューし、モナコのRace2では優勝を果たすも、ハンガリーGP後に資金問題でチームは解体してしまった。ベルギーGPからはレーシング・エンジニアリングから参戦を続けたが、十分に戦うこともできない状況に立ったため、シングルシーターから離れてGTへの道をも考えたという。

 それでも腑に落ちなかったデ・フリースは再びシングルシーターに向き合うことにした。その結果、2018年シーズンは3勝を上げてランキングも4位を獲得。この一年から今年は更に成長を見せ、見事F2チャンピオンを獲った。

 チャンピオンになれたきっかけとして、一つ一つの勝利が自然とチャンピオンシップ争いへと引き込み、これまでの経験が彼に自信と冷静さを与えたことが重要な要素だったと振り返っている。

 さて、F2でチャンピオンになるとそのシリーズから卒業を命じられる。デ・フリースも新たな活躍の場を求めて今年はWECのLMP2に参戦し、Formula Eのメルセデスドライバーとしても起用が発表された。しかし、これまでのF2やGP2のチャンピオンはそのほとんどがF1へと昇格したにも関わらず、デ・フリースはF1のシートに空きがなかったこともあり、それは叶わなかった。

 正直、私としては今年F2で強さを発揮してチャンピオンを獲得したにも関わらず、F1に行かないのは非常に勿体ないと思う。シートについてはデ・フリースだけではどうにもならない問題だが、F1チーム側が何らかの囲い込みをしなかったのか疑問だ。こんな逸材をみすみすF1チームが見逃すはずがないと思うのだが、その判断に至った経緯はぜひ知りたいところだ。

 ただこれまでシングルシーターで積み重ねてきた経験は必ずこれからも活かせるはずで、舞台が変わっても彼の活躍が見れるのは嬉しいことだ。彼がまたチャンピオンを獲る姿を楽しみにしながら彼の活躍を応援したい。

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