2019年シーズンデータレビュー -スタートが強かったドライバーは?

 今回はレース1周目で、グリッドの順位からゲインしたデータを見て、今シーズンスタートに強かったドライバー、チームを振り返る。

 上にある表はそのデータで、左から各レースのゲイン値、平均、ベスト、ワースト、順位を上げた回数、下げた回数を表している。

 まず注目したいのは平均値だ。最も高かったのはランス・ストロールで1レースあたり1.9もの順位を上げた。特に関心できるのはロスした回数がたったの2回で、グリッドからそのままの順位で1周目を終えたのもバーレーンとアメリカの2回しかないことだ。

 しかし前回振り返ったように予選の順位が今年は低迷していただけに、その効果は半減してしまった格好だ。とはいえ、セルジオ・ペレスも平均が+1.4で順位を上げた回数も14回という数字を見れば、レーシングポイントはレースのスタートに関してNo.1のチームだったと言えるだろう。その要因がクルマのローンチ能力が高いためなのか、ドライバーの腕なのか、それとも運だったのかまでは分からないが、トラックポジションが重視される現代のレースでこの数字はチームにとって喜ばしいことだと思う。

 逆にスタートでの成績が悪かったのはロマン・グロージャンだ。グロージャンはレーシングポイントとは真逆でシーズンで14回もポジションを落としている。3つ以上順位を落とした回数を見ても7回を数え、シーズンの1/3を占めている。世界に20人しかいないF1ドライバーの能力を否定したくはないが、過去のレースを見ても1周目での接触が多いことは事実で、なかなか改善されない現状に残念な感情を覚える。

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