F1ニュース日記 -2019年の観客動員数が発表! No. 1の国は?

 FOMは2019年シーズンの観客動員数を発表した。今シーズンは延べ 4,164,948人がサーキットに足を運び、F1は多くの人に興奮と熱狂を体感させた。その中で最多の観客数を動員したのはどの国か、成長率が大きかったのはどこか、その要因を考察する。

Grand Prix attendance surpasses 4 million in 2019 | Formula 1®
2019 F1 spectator attendance figures published: Weekend attendance up 1.75%, Sunday up 4% compared to 2018 while eight Grands Prix had more than 200,000 spectat...

 2019年シーズンで最も多くの観客を動員したのはイギリスで35万1千人だ。これは誰もが納得する結果だろう。なぜなら今や絶対的なワールドチャンピオンで、生きる伝説とも言えるルイス・ハミルトンの勇姿を見ることができるからだ。それだけではなく、サーキットの敷地も旧飛行場ということもあり、とても広大でイベントスペースも充実しており、F1を知らない観客でも楽しめるアトラクションが散りばめられていると聞く。

 私はシルバーストーンに行ったことはないものの、TVで見るだけでもあの観客の熱心さにはいつも感銘を受ける。特にすごいと思うのは、朝早くから行われるF3やF2でも、スタンドに足を運んで真剣にレースを見つめていることだ。他のサーキットでは朝早く行われるサポートレースの時間帯は空席が目立つが、イギリスだけは違ってちゃんとレースを見ているのだ。あの様子を見ていて、イギリス人は本当にモータースポーツが好きで、レースの展開をよく見て、終わったあとはファン同士であれこれ談義を交わしている光景が想像できる。そんなモータースポーツファンにとってはたまらない場所に、私も一生に一度でも良いから行ってみたい。

 FOMの報告に話を戻そう。他に30万人を超す動員を記録したのはメキシコとオーストラリアだ。この2国はF2やF3が開催されないものの、ファンイベントに注力して、ライブを開いたり、ドライバーとファンとの距離を縮める催しをどこよりも行っている印象がある。

 オーストラリアは私も行ったことがあるが、空軍がエアディスプレイをしたり、サポートレースもオーストラリアではとても人気のあるSupercarsが開催されている(F1よりもSupercars目当てで来ている人も少なくない)。老若男女、世代問わず誰でも楽しめるような空間を提供していることが、これだけの記録に繋げているのだと思う。

 今回のFOMの報告では、前年比で大きく観客数を伸ばした国も紹介している。最も大きな成長を見せたのはモントリオールで前年比で14.69%の成長率を記録した。なぜこれだけの成長に繋げたのか、ぜひ現地に行って確かめてみたかったところだが、一つはランス・ストロールの力があるだろう。またサーキットへのアクセスを考えても、下の地図にあるようにモントリオールの中心地から電車で通えることもファンにとっては嬉しい要素だろう。

Google Mapでモントリオール中心からジル・ヴィルヌーヴサーキットへのアクセス

 1970年代から開催を続けるモントリオールだけあり、F1を古くから知るファンを定着させ、また新しい世代へと繋げる工夫もなされているだろう。そのあたりは個人的に気になるのでぜひ行って確かめてみたい。

 一方、今回の報告の中にJapanという文字が書かれることはなかった。今年は台風によって土曜日がキャンセルとなり、日曜日も交通に影響が出ていたために思うような観客数に達しなかったためだ。とはいえ、チケットの売れ行きから考えると去年を大きく上回る観客数が予想されていた。これは何よりホンダPU勢の活躍が大きいと言えるだろう。特にシーズン前半戦のオーストリアとドイツで勝利を収めたことが、これに拍車をかけたのは確実と言える。ホンダ勢の来年の活躍にぜひ期待し、今年のリベンジが見られることを願いたい。

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